わが家の正食(マクロビオティック)-その1

もち菓子 正食

寒い会津で苦しいカゼ

私は30歳のとき、故あって東京のJ通信社を辞め、同郷の妻とともに故郷の会津に帰ってきました。東京には高校を卒業してから10年ほど住んでいましたが、ここ会津の冬は本当に寒い(逆に東京は暖かい)。

そのころは11月にはみぞれが降り、私も早々とももひき(ズボン下)をはいていました(今は真冬でもはかない)。そしてそのころになると、毎年カゼをひいていました。咳(せき)はあまり出ないのですが、熱がひどく、それから2ヵ月も微熱が続いて完治しないこともよくありました。いやー、カゼって本当に苦しいですね。冬が来るのがホントに怖かった。

なんとかカゼを克服しようと、いろんなことをやりました。最初にやったのは、カゼの原因はビタミンCの不足であるという世間の常識を真に受けて、いろんな野菜・果物をミキサーにかけてジュースを作り、毎日飲みました。また、ドクダミをとってきて乾燥させ、そのせんじ茶を毎日飲みました。そして、その効果はといえば真逆。さらにひどいカゼをひくようになりました。

カゼの原因はもち菓子

正食を知った今だから分かりますが、カゼのもうひとつの大きな原因は甘いもの(あんこ)の食べ過ぎです。私は大の甘党で、もち菓子が大好物。普通は大福、初夏には笹(ささ)だんご、そして冬にはきんつば(たい焼きはではなく、もっぱら円い形の今川焼き)と、年中ほぼ毎日食べていました(ホントにうまいんですよ)。

正食の原則に照らせば、こんな食生活をしていればカゼをひくのは当然。というのは、砂糖は正食でいういわゆる「陰性」で、体を完全に緩めてしまいます。冬に体を緩めれば寒いし、カゼをひくのも自然の成り行きです。

正食でハゲ防止

体を緩めるといえば、私は20代後半からすでに頭のてっぺんが少し薄く、60歳になる前にツルッパゲ(全面ハゲ)になると覚悟していました。ところが、正食を知って体(そして毛根)を引き締めるようにしたところ、今でもクシが手放せません。

もっとも、本当に正食を勉強しようと思ったのは別の理由からです。田舎の会津に帰ってきたのはいいですが、まともな勤め先はありません。そこで自宅で学習塾、予備校で英語の講師、のちに翻訳と、いわばフリーの仕事をしていました。

ガンの恐怖が正食へ

自営業の最大の恐怖は病気、私にとってはガンでした。自営業者が病気になれば、働けなくなって無収入、会社を休んで自宅療養するなんてことは夢のまた夢。妻と老母、それに幼い3人の子どもを抱える自営業の厳しい現実です。

こうした現実を突きつけられたことが、私が正食に引かれた真の理由です。すなわち、「ガンになったら病院に行く」のではなく、「ガンにならないようにするには、どうしたらよいのか」。

正食を実践してからも失敗の連続でしたが、まずは正食の入り口にたどり着いた話、少し長いプロローグでした。

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