損切りか、塩漬けか-それが問題だ

stop-loss-or-buy-and-hold 株式投資

塩漬けのデメリット

まずは、塩漬けについて(話を買いに限定)。これは買った株が値下がりしたので、含み損を抱えて塩漬け株として保有すること。その一般的な対処法は次のようなものです。

  1. ナンピンを入れて買値を下げる
  2. 配当や優待品取りに切り替える
  3. 長期保有にすると考え方を変える

これらのどれを選ぶのかはその投資家が決めることですが、私としてはすべてやめたほうがよいと思います。そのいずれを選択したとしても、だいたいにおいて、ロクな結果にならないからです。わたし的に言えば、塩漬けのメリットはなにもありません。今回の投資は失敗だったと素直に負けを認めて、さっさと損切りするのがベストだと思います。

塩漬けの最大のデメリットは、朝起きたときの気分の悪さで、ヘタをすると「投資うつ」になりかねません。そうなったら、その人にとって株式投資は単なる利益追求の手段にとどまりません。毎日の生活や仕事への意欲もなくなり、大げさに言うと人生そのものがつまらなくなります。

損切りのメリット

一方、損切りのデメリットは投資資金が減少し、ガッカリすること。確かに損を確定したときは一時的に落ち込みますが、不思議なもので日がたつにつれて損失額も忘れてきます(もっとも、損失額の程度にもよりますが)。そして、気分もだんだんともとに戻り、なんであんなに落ち込んでいたのかと逆に不思議に思うようになります。これが損切りのメリットです。

損切りで大切なことは、もちろん損失額をできるだけ小さくすること。そのためには、今ではストップロス(逆指値)注文という便利なものがあるので、これを利用しない手はありません。それならば、どこにストップロスを置いたらよいのでしょうか。

ストップロスをどこに置くか

ストップロスを買値の近いところに置くと、株価がすぐにタッチして損失が確定します。それとは逆に、ストップロスを買値よりも遠いところに置くと、タッチする確率は小さくなりますが、当然のことながらタッチしたときの損失は大きくなります。一般に短期投資では買値の近くに、長期投資では買値から遠くに置いたほうがよいと言われます。

具体的には、直近の安値のところ、または移動平均線を下抜くところにストップロスを置くのがよいとも言われます。しかし、使用するタイムスパンの長さによってその位置は変わりますし、見ている足(分足、日足、週足など)によっても安値の水準は違ってきます。損失を限定できるストップロスは本当に便利なツールですが、このようにそれを置く位置についても、また悩むことになります。

損失の限度額を決める

わたし的に言えば、ストップロスを置く位置はその投資家の損失の許容度によって、自由に決めてよいと思います。換言すれば、ある株を買うときに、どれだけの損失を許容するのかを事前に決めるべきだということです。

残念なことに、株式投資において損失は避けることができません。そして、どのような方法で株式投資に臨むのか、損失が出たときにどのように処理するのか。株式投資に際して、投資家は最低限これだけは事前に決めておいたほうがよいと思います。

次回へ続く

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