フリーランスの最大の課題は老後の生活収入の財源確保

仕事・ビジネス

定期的な収入が得られる財源の大切さ

フリーランスにとって最も大きな課題は、自分が年をとったときにどのようにして生活収入を確保するのかであろう。具体的には、最近よく話題になっている~歳では何千万円の現金・貯金を持つ必要があるということではなく、定期的な収入を生み出す財源の確保である。

年をとって働けなくなったとき、定期収入が得られる財源はわたし的には年金と収益不動産の2つしかないと思う。しかし、フリーランスにとって年金はあまり当てにならないので、サラリーマンとしてバリバリ働いているときに、定期収入が得られる収益不動産のことを考えることも必要ではないだろうか。

最近では不動産投資というと、一生遊んで暮らせるほどのお金が得られる一大資産を築く話ばかりであるが、月に5~10万円の収入が得られる不動産でも、フリーの仕事を続けるうえで大きな戦力となる。わが家でも親が残してくれた不動産から、わずかながら定期収入を得ているが、これは本当にありがたい。

もっとも、多額のローンを組んで不動産を購入するのは考えものだ。それに、フリーランスのような自営業が銀行から借金をするのは難しいという現実もある。それでも、実際にローンを組めたとしてもどうしても返済のことが頭から離れず、仕事が手につかないという最悪のケースになることもある。

不動産が安くなるまでひたすら待つ?

そうであれば、できればサラリーマンをしているときにフリーランスになるという将来の計画を立ててお金を貯め、無借金であればベスト、少額の借金でベターと考えて、市況の安いときに買える範囲の不動産をできるだけ安く購入するというのが、フリーランスにとっての不動産投資のやり方ではないだろうか。これを逆に言うと、市況が高いときには不動産の購入などは考えずひたすら仕事に専念して、不動産投資については傍観のスタンスで来るチャンスを待つ。そしてそのための具体的な方法は、やはり自分で調査・研究して練っていくしかない。

くれぐれも不動産投資会社などが勧める物件を買ってはならない。それらの会社は物件を安く仕入れ、それにかなりの利益を上乗せして第三者に転売しているため、お買い得な物件というようなものは絶対にない。それが彼らのビジネスモデルであり、利益の出し方である。

仕事の半分は人がもってくる?

フリーランスという働き方に対する筆者の基本的なイメージは、前回の記事でも述べたように、大学や専門学校を出たあと、専門が磨けるホワイトな会社に就職し、そこで身につけたスキルを生かして独立・自営するというものだ。やはり、会社勤めによる実務経験や人脈がなければ、フリーランスで生き残っていくのは難しいのではないだろうか。

筆者は学習塾の経営においては、家族の協力を得ながら、基本的には他人に頼ることなく、次のようなPR活動をした。

  1. 自分でチラシを作って、近隣の学生のいる家庭に配った
  2. 知人の子どもの卒業アルバムを借り、そこに載っていた学生の住所にダイレクトメールを送った
  3. お金はかかったが、新聞に学習塾をPRするチラシを入れた

しかし、経済・金融分野の実務翻訳から始めた英日翻訳の仕事は、J通信社時代の同期の友人から紹介されて始めた。そして仕事だけでなく、その友人を通して翻訳会社の人たちとも人脈を広げることができた。このように、何の仕事もそうであろうが、フリーランスについても自分の実力に加えて、やはり仕事というものは半分は人がもってきてくれるものではないだろうか。

サラリーマンという働き方にもメリット

最近注目されているフリーランスという働き方には、確かにサラリーマンとは違ういろいろなメリットもある。それでも今思うと、会社勤めという働き方にも多くの利点があるので、フリーの仕事だけにあまりにもこだわり過ぎるのはリスクが大きいと思う。

大学時代のある友人(女性)は子どもの出産・育児の必要から、在宅でIT系の翻訳の仕事を何十年もやってきた。そして子どもが成人・独立したのを機に、特許会社に就職し、それまでのスキルを生かして翻訳や接客を担当。その感想を聞いたところ、「ひとりでする仕事よりもはるかにおもしろいですよ」と言っていた。

最近では在宅勤務(リモートワーク)ができる会社も増えているので、フリーランスという働き方だけを絶対視しないほうがよいと思う。そして再び会社勤めに戻るにしても、その会社で十分に評価されるだけのスキルを磨いておくことは絶対的な条件であろう。


次回へ続く

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