日本にもいましたよ、株の師匠や先生が

洋書 株式投資

ハイレベルなプロの本

それでは2000年以前のアナログの時代には、どのような株式投資の本が出ていたのでしょうか。当時はとにかくメチャクチャたくさんの株式投資の関連書が出版されていました。その多くは素人投資家向けの株式入門書でしたが、数少ないながらかなりレベルの高い本も出ていました。

それらは主に同友館という出版社から出ていた林輝太郎とその関係者による書籍です。その取り扱い範囲は株式の単純な買い売りだけでなく、株のツナギ売買、サヤ取り、うねり取りなど、いわばプロの世界でした。

相場とは人生?

彼らの基本的なスタンスは、「相場とは人生そのものである」「株式売買とは人生をかけた仕事である」といったものです。素人投資家などはアマチュアとして完全にバカにされ、林輝太郎を「林氏」などと呼ぶのは大失礼であり、「林先生/師匠」という存在でした。

その相場の基本は、①ためし玉(ぎょく)を活用する、②分割売買をする、③建て玉を動かしていく、④資金に余裕をもつ、⑤休みを入れる-というもので、今でも十分に通用するものです。ただし、当時は今と違って株式売買手数料がかなり高かったので、一般投資家がこれらを実践するのは相当に難しかったです。

うねり取りのパイオニア屋

そして、もうひとり触れなければならないのは、「あなたも株のプロになれる-成功した男の驚くべき売買記録」(同友館)を出された立花義正氏。同氏は自らを「パイオニア屋」と呼び、相場のニュースなどはまったく無視し、ひたすらパイオニア株だけを売買して何億円もの資産を築きました。

その手法は「うねり取り」といわれるもので、その計画的なナンピン買い下がり・売り上がりなどは、株式売買手数料が格安となった現在のほうがやりやすいのかもしれません。

私もこの本は何回も読んだのですが、いまいち理解することができず、今も本棚に眠っています。この一事をとってしても、「アハハハハ、オレってやっぱり凡人投資家なんだ」ということが痛感され、笑い泣きしたものです。興味ある方はぜひチャレンジ読みしてください。

当時の投資関連本も懐かしい

アメリカの投資手法関連書がたくさん出回っている現在の状況を見ると、当時の株式投資界をにぎわしたこれらの投資・相場の本も懐かしいね、ホントに。

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