わが家の正食(マクロビオティック)-その2

kome_miso 正食

正食とは何か

「正食」は「マクロビオティック」とも呼ばれていますが、現在ではその呼び名のほうが一般的になっています。その意味は「健康による長寿」といったもので、今では日本だけでなく全世界に普及しています(しかし、以下では日本風に「正食」と呼んでいきます)。

「正食」とは、桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)という人が、日本の伝統的な食生活と東洋の深い知恵の原理をベースに「無双原理」として確立し、世界に広めた新しい生活法です。

その基本の原則は以下の5つから成り立っています。

  1. 穀物菜食と自然食
  2. 身土不二(しんどふじ)(身体と環境は切り離すことができない)
  3. 一物全体(いちぶつぜんたい)(生物は部分ではなく、全体で生命のバランスが保たれている)
  4. よくかむ
  5. 陰陽(いんよう)の調和

正食の起源は明治時代

正食をひと言で説明するとこうなりますが、実はその起源はなんと明治時代にまでさかのぼります。正食の考え方を「食養(しょくよう)」として最初に提唱したのは、明治時代の著名な食医だった石塚左玄(いしづか さげん)という人です。

この人から下に広がる食養の系譜を見ると、和辻哲郎(わつじ てつろう)(「風土」などを著した日本を代表する哲学者)、平塚らいてう(ひらつか らいちょう)(戦前・戦後にわたって活動した女性解放・平和運動のパイオニア)、原節子(はら せつこ)(戦前から戦後にかけて日本映画の黄金時代を築いた女優)など、日本を代表する人たちがずらりと名を連ねています。

わが家の挑戦

こうした正食の考え方に触れたわが家も、さっそく正食料理にチャレンジしました。まずは土鍋(どなべ)を買ってきて玄米を炊き、きんぴらごぼう(自家製)や鉄火みそ(自然食品店で購入)などで食べてみました。また、肉の代わりにグルテン(小麦粉と水で作ったもの)にも挑戦しました。

しかし、こうした食生活をしばらくやってみたものの、なんと言ったらよいのか、続けるのがだんだんと難しくなっていきました。そのほかの正食料理もいろいろと試してみましたが、なかなか続きません(でも、今でも玄米がゆ、米も5~6分づきで食べている)。今思うと、正食料理をかなり硬直的に考えていたことに加え、好みの違いもあったと思います。

心身の健康をめざす正食

それでも正食的な料理は細々と続け、料理担当の妻ともいろいろと話し合ったものです。その結果、わが家の正食の方向を「なにを作って食べるのか」というよりは、「食を含めて、毎日の生活をどのように送っていくのか」にカジを切ろうという結論になりました。

まさに、「正食とは単に身体の健康だけでなく、心身ともに健康になることで自由で楽しい人生をめざそう」というものです。そのためには、先に記した正食の基本の原則と考え方を理解する必要があります。次回からは、それらについて述べていきますね。

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