砂糖(白砂糖)は毒である

Sugar-is-poison 正食

身体に及ぼす砂糖の害

アリが甘い蜜(みつ)に群がってくるように、人間にとっても砂糖(白砂糖)は麻薬的な魅力があり、砂糖をやめることはなかなか難しい。しかし、砂糖が体に悪いことは虫歯になる、骨が弱くなる、肥満になる-といったことだけにとどまらず、その害は精神面にも深刻な影響を及ぼしています。

まず、歯に対する害を見ると、健康な歯は口のなかの細菌に対して強い抵抗力を示しますが、砂糖を食べると歯内部のホルモンのバランスが崩れ、その結果、歯が弱くなって虫歯になりやすくなります。

さらに、砂糖を毎日とり続けると血液が常に酸性過多になり、このアンバランスな状態を直すために、体内に蓄積されたミネラル類がどんどん要求されます。そして最後には、血液を守るために大量のカルシウムが骨や歯から奪われ、その結果、歯や骨がもろくなり、体全体の虚弱化が始まります。

精神に対する砂糖の悪影響

一方、砂糖の食べ過ぎの本当の恐ろしさは、精神面に及ぼす深刻な影響です。砂糖の影響に関するある実態調査によれば、子どもが1日当たり100g以上の砂糖をとり続けると、中枢神経がマヒして集中力がなくなり、ちょっとしたことでも興奮したり、凶暴になったり、逆に気分が落ち込んで憂うつになることが分かりました。このように、砂糖の害は虫歯や肥満などだけにとどまらず、精神不安(精神障害)という形でも現れます。

脳細胞が酸素に極めて敏感であり、酸素が欠乏すると酸欠症をおこし、それが続くと記憶喪失などの重大な障害を引き起こすことはよく知られています。しかし、脳が酸素よりはむしろ糖に敏感であり、脳細胞は糖の正常な供給なしには正常に機能しないことはあまり知られていません。

砂糖を食べると、消化器官から吸収された糖質が血液中の糖濃度を急上昇させ、その結果インシュリンが分泌され、今度は血糖値が急激に低下します。この状態が低血糖です。一般に糖分をとり過ぎると血糖値が上がり、ついには糖尿病になると考えがちですが、逆に砂糖をとればとるほど血糖値が下がるというケースも少なくありません。

甘党の人はボケる

そして、血糖値を上げるためにアドレナリンというホルモンが分泌されると、疲れていても興奮して目がさえるという不安定な精神状態になります。ひどい低血糖の状態が8時間以上も続くと、脳細胞は機能を停止し、いわゆる植物人間になってしまう危険性もあります。昔から甘党の人はボケるといわれていますが、これは脳血管性痴呆(ちほう)のことです。

日本の砂糖の消費量は最近では減少傾向にあるものの、それでも平均して1人当たり1年に約17㎏も食べているといわれます。このほか、食品添加物だけでも4㎏以上も口に入れているうえ、動物性食品(肉・卵・牛乳など)の摂取量も何十倍にも増えている現状では、これで病気にならないのが不思議だというのが、正食を実践している人たちの常識です。

砂糖の害に対する正食家の警告

以下は、砂糖の害について正食家たちからの警告のコトバです。

「砂糖はアヘンよりも致命的で、放射能という死の灰よりも危険な毒である」(「無双原理」を確立した桜沢如一氏)

「もし砂糖をまったくとらないように世の中が変わったとしたら、間違いなく病気も病人も減って、病院はいらなくなり、医者は失業する。病気のために費やされている膨大な費用はあまって税金は安くなり、今よりも格段に住みやすいすばらしい国になるだろう」(マクロビオティック医学研究所の初代会長である伊藤慶二医学博士)

「現代はまさに砂糖漬けにされている時代である。どこを向いても砂糖の洪水である。砂糖病とは虫歯、ニキビ、肥満…など、砂糖の摂取によって生じる精神的・肉体的苦痛の総称である」(その著『砂糖病』のなかで、砂糖の害を「シュガーブルース」として訴えたウィリアム・ダフティ氏)

砂糖(白砂糖)は毒です。

参考文献

ウィリアム・ダフティ『砂糖病-甘い麻薬の正体』日貿出版社、1979年

『コンパ 21』、1994年5月号

次回へ続く

この記事を書いた人
人生盛々男

人生盛々男(じんせいもりもりお)
福島県会津暮らしの翻訳家&株式投資家。
まだまだ現役の硬式テニスプレイヤー兼ランナー。

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