正食

甘いお菓子、甘い料理、そして甘い飲み物など、今では砂糖は私たちの食生活の隅々にまで深く根付いている。その一方で、私たちは砂糖が虫歯の原因になるといった程度ことは知っているが、実は砂糖の害はそんな甘いものではなく、心身両面に重大な害をもたらす毒なのである。

私たちはみんな「オギャー」と健康な赤ん坊として生まれるのに、病気で早死にする人がいる一方で、年をとってもシャキシャキして元気いっぱいな人もいる。こうした人生の明暗を分けるものはなにか。一言でいうと、毎日何をどのように食べるかです。そして、その基本となるのが食べ物の陰陽です。

この世のすべてを動かしているものはなんでしょうか。宇宙では太陽系が正確に自転・公転し、日常では正反対の体型や性質をもつ男と女が引き合うのはなぜなのか。ここにはそのすべてを解き明かす答えがあります。

早メシは忙しい時代の必須の条件などといわれますが、それはまったくのウソ。早メシは心身のどの面に対しても良いことは何もありません。それならば、よくかむことには具体的にどんなメリットがあるのか。その知られざる驚きの真実です。

自然は全体で調和しており、食べ物も自然のものを丸ごと食べるのが正食の基本。調味料なども自然に近いものが望ましいですが、現実的にはできる範囲で柔軟にやるのがコツ。あまり硬く考えないで、フレキシブルな正食を実行しましょう。

身体を表す「身」と大地を表す「土」は、決して切り離すことができません。正食的にいえば、その土地と季節に合った食べ物をとることが健康の秘訣です。これと逆のことをやれば、必然的に病気という結果となります。

この世のすべての動物は、その生き方に適した食べ物を自然から与えられています。それならば、私たち日本人は毎日を健康に暮らしていくために、何を基本の食事とすべきでしょうか。この記事にはそのヒントが述べられています。

正食の歴史はなんと明治時代にまでさかのぼります。そして「無双原理（むそうげんり）」として現代流に確立された正食の考え方は、全世界に広く普及しています。わが家もこの正食にチャレンジしましたが、はたしてその結末は？

なぜ私は正食に引かれたのか。寒い会津でもがき続けた少し長い話。やはりこの試行錯誤の話をしなくては、「わが家の正食」の物語にはたどりつけないよ。