フリーランスの生活で心がけるべきこと

仕事・ビジネス

日本でも増え続けるフリーランス

一般にフリーランスとは自分の得意なスキルを生かし、会社には属さずに独立して主に在宅ワークをする働き方を言うようだ。税務上は「個人事業主」となり、広い意味での自営業とほぼ同じである。

ネットで調べると、最近のフリーランスはIT・Web系のWebデザイナー/ライター、プログラマー、システムエンジニアなどを筆頭に、イラストレーター、記者・コラムニスト、通訳・翻訳家などのほかに、農家も含まれるとはビックリする。そして、アメリカでは全労働人口の約3人に1人、日本では約462万人(2020年2月現在、就労者全体の約5%)がフリーランスであり、その数はこれからさらに増えていくと予想される。

フリーランスのメリットとデメリット

筆者は会津のK市で30年以上にわたり、英語を使ったフリーの仕事をしてきたが、フリーランスというコトバを聞くこともなく、自分は自営業だとずっと思っていた。フリーランスという働き方の大きなメリットとデメリットは、次のようなものである。

  1. 自宅を含め、どこでも仕事ができる→働く場所に縛られない
  2. 生活スタイルを自由に決められる→時間に縛られない
  3. 会社員のように人間関係に縛られない
  4. 自分の好きな(得意な)仕事ができる
  5. デメリットは収入が不安定で、今の仕事が将来もあるのかどうか分からない

とりわけ(5.)のように、フリーランスのような自営業者の収入が不安定であることは、次のような税制の優遇措置にもはっきりと表れている。すなわち、フリーの文筆業や漁業、真珠の養殖業などは、3年間の平均所得で確定申告することが認められている。つまり、これらの仕事の収入は毎年大きく増減し、かなり不安定な職業であることを税務当局も認めているのだ。

筆者がやってきたフリーランスは英語をベースとしたもので、最近のIT・Web系の仕事についてはよく分からない。それでも、職種の違いはあっても、30年以上にわたってフリーの仕事を続けてきた経験や心がけてきたことは、フリーランスに興味のある若い人にとって少しは参考になるかもしれない。

フリーランスの最大のリスクは病気

まず最初に、フリーランスは病気になったら生活が即アウトになるので、健康にはくれぐれも気をつけること。わが家が正食(マクロビオティック)に引かれたのも、これが最大の理由だった。

正食を知る前は秋から冬にかけて、カゼばかりひいていた。そしていったんカゼをひくと、1~2ヵ月も治らないこともしょっちゅうだった。M社という翻訳会社から委託されて実務翻訳をしていたころ、週に2~3本の仕事が入ってもカゼで気分が悪く、「いっそ断ろうかな。でも、断ったらもう仕事が来なくなるかもなー」などと悩んでいたときの光景が、今でもありありと目に浮かぶ。

フリーランスなどの自営業にとって、病気は最大のリスクなので、やはり自分なりの健康法は持たなければならない。筆者にとっての健康法は正食であるが、これでさえも簡単に理解・実行できるものではなく、わが家にとって正食の方向を決めるうえでも長い年月がかかった(今でも試行錯誤を続けている)。

次に、フリーランスはひとりでする在宅の仕事が多いので、スポーツなど人と接する趣味を持つことも大切である。筆者は月~土曜日は仕事をしていたが、日曜日は必ず休みにしてテニスやランニング、また子どもたちが幼いころは子どもと遊ぶように努めた。そのほか、年に数回は上京して、大学時代の友人たちと酒を酌み交わして旧交を温めてきた(現在はコロナ禍で中断)。

時代の変化を見すえたリスク分散

第三に、今はやりのIT・Web系の仕事も必ず時代の変化とともに変わっていくので、リスク分散は必ずしなければならない。筆者が英日の翻訳、学習塾の経営、予備校の講師というあまり類似しない3つの仕事を兼業したのは、まさに仕事を失うというリスクを分散するためであった。

それでも、学習塾と予備校が少子化のために廃業に追い込まれたことは、やはり時代の変化には勝てないということ。リスク分散を心がけてもこうした現実があるので、今がどれほど稼げても、その仕事の将来は分からないというリスクを忘れないようにしたい。

次回へ続く

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