ゴキブリなどとの交遊記

insects-books 思い出

ゴキブリってどんな虫?

前回はフロとメシで苦労したひとり暮らしのアパート生活について述べましたが、今回はさらに踏み込んでゴキブリなどの虫たちと交遊していた生活について話したいと思います。

会津のK市から18歳で上京するまで、実はわたくしゴキブリという虫を知らなかったのです。生まれ育った実家はそれなりに古く、木製の風呂とフタを使っていましたが、それでもわが家でゴキブリを見かけることはなかったですね。

そういえば、フロに入ろうとフタを開けたとき、ゴキブリが4~5匹くっついていたという話を知人から聞いたことがありますが、その虫がどんなものかはまったく知りませんでした。

これがゴキブリか

さて、東つつじヶ丘のへき地のアパート生活にもやっと慣れたころ。狭い台所の下でほぼ毎日、カサッカサッという音がします。何か黒い虫のようなものが、ものすごい速さで走り回っています。大家のおばさんに尋ねたところ、「えーっ、 盛々男さん知らないの。それってゴキブリよ」。このとき初めてゴキブリという虫の存在を知りました。

「台所ぐらいならいいか」とおうように構えていたある夜のこと。いつものように布団に寝ていたら、複数の何か黒いものが白い壁をカサカサカサッと登っていくではありませんか。何だろうと思ってカチンと灯りをつけたところ、なんといわゆる数匹のゴキブリが天井から布団に落ちてきたのです。これにはさすがの私もビックリしました。

こんなことはまだ序の口で、そのうちにゴキブリの食欲は台所の物置に保管していた野菜や食べ物だけにとどまらず、せっけんにまで及んでいきました。ゴキブリにそれなりに寛大だった私の心もさすがに我慢の限界に達し、大家のおばさんに聞いて、スーパーで「ごきぶりホイホイ」を買ってきました。

ゴキブリの親子にホロリ

その2枚を台所のゴキブリの通路らしきところに置いて数日後。かかりましたよ、それなりの数のゴキブリが。でも、1枚の「ホイホイ」にかかったゴキブリの群れを見たときは、ちょっとホロリとしましたね。

大きな親ゴキブリのうしろに、3~4匹の小さな子どもゴキブリの一列がくっついていたのです。こんな光景を見ると、誰だって「必死に逃げようとしたんだろーなー」と少しかわいそうな気分になりますよね。

一般にゴキブリはかなりの嫌われ者ですが、こんな経験も重なって、わたし的にはゴキブリに対してメッチャ嫌いという感じはあまりないですね(だからといって、それほど好きでもないですが)。

一方、部屋の網戸は木の枠の昔式のものだったので、蚊の出入りもまったく自由でした。あまりにも煩わしいので、銭湯に行くときに窓を閉めて蚊取り線香をたいていったら、何十匹もの蚊が畳に落ちていました。

秋の虫たちの大合唱

こんな東京のへき地でも、夏から秋にかけての夜になると、いろいろな虫たちが競ってのど自慢を披露。チンチロリン、スイッチョン、リーン・リーン、リリリリ…。現在の田舎でも聞くことのできない虫たちのにぎやかな夜の大合唱でした。

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